キュービクルの老朽による事故

キュービクルは自社の敷地内で変圧を行うため安い単価で電気を使うことができる設備ですが、高圧の電気をケーブルで直接引き込んでいるため、耐用年数をしっかりと管理しておかないと多大な事故を起こす可能性があります。

ただし、キュービクルの設置後は保安のため電気主任技術者を選任し月に一度、もしくは隔月で点検を実施することが法令で定められています。また、年に一度年次点検も定められています。

キュービクル内の機器は法定耐用年数としては15年のものが多いですが実用耐年数はもう少し長く使用できます。

ただし、『ケーブルと電線』の時にお伝えしたように使用環境によって劣化がすすみ耐用年数以内でも交換が必要な場合もあります

老朽による事故は

経年劣化による機器故障や雨水の流入などによる短絡（ショート）火災や漏電による停電や、キュービクル自体の劣化で塗装が剥がれ落ちその部分に触れることで起こる感電などがあります。

またキュービクルの事故で最も恐ろしいのが「波及事故」です。

「波及事故」とはキュービクルを発端として近隣に停電をもたらす事故のことです。近隣の民家だけでなく、施設、企業、信号や鉄道といった交通網にまで停電被害が及ぶ危険があります。その場合、莫大な損害金額が発生する可能性もあります。

キュービクルは法律によって、電気主任技術者による定期点検が義務付けられていますが、電気主任技術者には、老朽化したキュービクルの部品の交換や修理を、強制的に執行させる権限まではありません。点検によって不良箇所の発見・早期交換の報告はしますが実際の交換判断は事業主に委ねられます。この事が、キュービクルの適切な時期の部品交換を妨げている可能性があります。

電気は目に見えない分、保安、安全意識はしっかりと持つ必要があります。

弊社はキュービクルの新設・入れ替え電気設備工事の実績もあります。

『人財・技術を大切にする企業』　隆電設工業株式会社